2015年12月25日金曜日

はじめに

こんにちは。
2015年夏よりロンドンビジネススクールに留学しております。

渡航からあっという間に4ヶ月が経過し、怒涛のようにTerm1が過ぎていきました。
当初は自分向けの単なる「備忘録」として非公開にてブログ作成していましたが、
少しでも日本からの海外MBA、および欧州・LBSへの留学生が増えるべく、
情報発信できればと思い、本日より公開させて頂く事にしました。

本ブログとしては、以下3点+αをテーマに投稿させていただく予定です。

(a)     LBS(および欧州、海外MBA留学)について知ってもらうこと

(b)     MBA受験生への情報提供及びサポート   
 
(c)     ロンドン(+α)での生活情報の発信

(備忘)  自分自身の振り返り・マイルストーン・日々の生活の記録

私自身も受験中は、先人の方々の多くのブログや体験談を読み、
日々知識を深めたり、勇気付けられていました。

本ブログを通じて、多くの方にLBS及び欧州/海外MBAに興味を持って頂ければ幸いです。

少しでもお役に立つ情報を提供する様に努めますので、どうぞよろしくお願いします。

2015年12月

Term1終了

Term1の授業5科目のうち、3科目に設定された期末テストを終えて、無事にTerm1が終了した。何とか乗り切れたことにホッとすると共に、早くもMBAの6分の1が終了してしまった事に焦りを覚える。
初学期ということもあり、基本的にはハードスキルの授業がほとんどでベースはレクチャー形式(Strategyを除く)。但し授業の終わりに課題が出ることが多く、これが基本的にはケーススタディ+グループワーク。

講義そのものより、遥かにこのグループワーク(+テスト前の学習)に時間を費やす事が多く、当初の想定よりもかなりワークロードは大きかった。

以下がTerm1コア(必修)科目の一覧:
  1. Corporate Finance:
    ■ Financeの入門授業。Finance未経験者を対象にしているにも関わらず、今振り返ると相当進みが早かった。
    ■9月の最初にTime value of moneyから始まったにも関わらず、11月にはM&AのValuationとPremiumを計算する授業に。
    ■自身のバックグラウンドや証券アナリストの貯金もあったので、「さすがにこれは大丈夫だろう」と思っていたが、最初1ヵ月であっという間に貯金を使い切り。コア授業では何だかんだで一番時間を費やした科目。
    ■計14回?の授業のうち5回くらい、かなり重いグループ課題が出る。基本的にはケースを読み込み、Valuationを行う課題。但し如何せん提出までの期間が短く、クラスによっては提出まで3日間しか猶予が無かった。チームメイトの予定を合わせるだけでも大変。
    ■中間、期末共にテストあり。ファイナンスバックグラウンドの同期がかなり多い為か、(CFA保有者がクラスに10人以上いるのでは・・・?)平均点が異常に高かった。。。
  2. Strategy:
    ■ケース主体の授業。いわゆるHarvard形式。事前に20~30ページ程のケースを読み込み、設定された3~5つの質問に対する回答を考えておく。
    ■テーマは①Industry、②Corporate Strategy、③Business Strategyのそれぞれに着目し、対象企業のCore Competenceについて考える授業。毎回異なる企業(Coca-colaやEasy jet, SamsungやTesco)のケースが与えられ、略3時間の授業すべてを教授のファシリテーション及び学生の発言だけで展開されていく。
    ■2回のレポートの他に、「Class participation」(要は発言点)があり。最後まで尤も苦手な科目の一つだった。
    ■一旦議論に乗り遅れるとリカバリーに相当な時間がかかる為、3時間常に集中力が必要とされる授業。最初のうちは付いていくだけで精一杯だったが、何とか1授業につき1回は発言する様心掛けた。
  3. Financial Accounting:
    ■その名の通り、所謂会計の授業。以前、簿記2級までは取っていたのだが、IFRSが対象の為細かい部分は完全にゼロからのスタートだった。
    ■この授業に関しては完全に知識べースの為「授業を面白くしようが無いのでは?」と思っていた。(しかも月曜日1限:8時15分~・・・かなりの確率で寝坊しがち)
    ■一方、Faculty側の工夫がかなり見られ、毎回の講義及び課題で実在する企業(Amazon、Google、Apple等)の本物の財務諸表を使った問題が出される等、終わってみればTerm1で一番知識が補強された科目であった気がする。
  4. Data Model and Decision:
    ■いわゆる統計学。だがLBS側は並ならぬ力の入れ様で、多数のケーススタディとそのためのサポート授業(PhD学生のフォローあり)が設定された。
    ■学部時代に学んだような、難しい計算式を覚えるというよりも実際にエクセルやModelingソフトを使って、ケース企業のビジネスモデリングと意思決定をシミュレーションする課題が多かった。
    ■例えば、とあるトマト製造企業が3つの工場と3つのプロダクト(ジュース、ピューレ、ソース)を持っていたとする。それぞれの工場・プロダクト毎に利益率が異なり、かつ最大生産量の制約も異なる。これらすべてのファクターを満たした上で、利益を最大にする生産量の組み合わせは何か??といった問題。
    ■要はソルバーを利用して各種制約を入力し、最適シナリオを求めていくのだが、これをペア体制で行うと、あーだこうだTry & Errorしているうちにあっという間に時間が過ぎていく。
  5. Managerial Economics:
    ■いわゆるミクロ経済。これに関しては比較的講義そのものだった。
    ■他の4科目と比べると授業回数も少なく、まさに導入編という位置づけ。

グループワークで最も重いCorporate Financeについては、幸い自身のバックグラウンドもあり何とかチームに貢献できた様に思う。

当初は「グループワーク等のソフトスキルで苦労するだろう。ハードスキルはそうでもないのでは?」と思っていたが、案外逆だった。
逆に学期後半は知識系の対策(課題・試験対策)にかなり苦しめられ、結果的に平日は日付が変わるまで、ほとんど図書館に籠り切りになった。

加えて(なぜか)LBSは中間・期末テスト共に土日に行われるため、過渡期は10日間ほど連続で学校に行くスケジュールになる。これは正直かなり参った。
(「全然話違うんだけど!?」と家族からブーイング。。。)

とは言え、MBAで最も忙しいTerm 1を何とか乗り切れた事で、「案外何とかなるのでは??」
という気もしている。ただ如何せん、過渡なスケジュールに忙殺された為、後半特にSocialイベントや学外(Start-up・ファイナンス系)のイベントに全く参加できなかった。

次学期は学内のみに捉われず、活動の幅を広げたい。

2015年10月5日月曜日

Study Groupについて

LBSでは全てのコア(必修)科目について、6人固定メンバーで毎回課題に取り組む事になる。
当方チームメンバーの国籍とバックグラウンドは以下の通り:

  • UK(男性):元ロビイスト
  • ドイツ(男性):某グローバルコンサルティングファームからの派遣。弁護士資格あり。
  • オーストラリア(女性):ShipmentのFamily Business。
  • ロシア(女性):元世界銀行アナリスト
  • US(男性):某金融機関をQuitして留学
  • 私:金融
事前情報通り、非常にグローバルかつバックグラウンドも様々。
メンバーが欧米のみに限定されているのは多分偶然。
(他のチームはアジア・中南米・アフリカ等入り混じっている)

一見すると非英語圏もそれなりにいるのだが・・・
 ドイツ= 米国で職務経験2年
 ロシア=ワシントンの世銀で3年

・・・出たこのパターン。

想定通り、当初は会話がほとんど聞き取れなかった。
1:1なら何とかなるのだが、複数人での会話になるとそもそもテーマを探るので精一杯。
授業においても、倫理やリーダーシップ系の「非知識ベース」のディスカッションは非常に辛かった。

一方で、Financeの授業が始まると非常にやり易くなった。
幸いにして、コテコテのValuation経験があるのは当方のみだったので、
「議論がダメならモデリングで貢献しよう」と、とにかくこちらからさっさとアウトプットのたたき台を投げるようにして、その後のタスクの主導権を握れるように心掛けた。

皆、非常にアクティブでクラスでもリーダーシップを取るタイプにも関わらず、
非常にCollaborativeでちゃんと人の意見には耳を貸せる。仲の良いチーム。
(現にオーストラリアの女の子はその後Academic Rep (学級委員)に。
 皆それなりに年齢を重ねている(平均29歳?)せいかもしれないが、
 よくあるイメージの「俺が俺が」タイプはあまりいない印象)

一生ものの関係を築けるよう、切磋琢磨したい。

2015年9月6日日曜日

キャリア・ロンドン

以前から聞いていた話ではあるが、やはりロンドンという場所ならではのキャリアチャンスは相当に大きい様子。

LBSのキャリアセンターHPに行くと、山のようなイベントのお知らせが出ている。
アントレ系では「ロンドン所在のEntrepreneurとの1:1キャリア相談セッション」や、
「VC、PEに案件持ち込む会」等。
コンサル系ではMBB+カーニー、Strategy&、Accentureが入れ替わりで毎週のようにLBSにネットワークイベントを開催しに「来る」(×行く)

今はまだ序盤なので、総花的な話が多いが、
「Exploring the consulting industry」という、要はコンサル業界全般の説明会があったが、
なんといきなり最初にBCGのグローバルCEOが壇上に現れた。

特段、事前のアナウンスは無し。
階段教室でいつものように途中から遅刻組がバラバラと参加するのだが、
まさかの登場人物に、参加者一同、言葉通り目が「点」になっている模様。
ClassのWhatsupに一斉に「BCGのCEO来てるんだけど・・・」と流れ始める。

その後20分程話してCEOは退場。
キャリアセンターから業界全般の採用傾向等のプレゼンが始まる。
(若干前座的な扱いだった気がしなくもない・・・これで良いのか??)

その他アントレプレナークラブにとりあえずSign up(メールアドレスだけ登録)して、
様子を見ているのだが、「Fintechスタートアップでの短期インターン者募集」等、
来る来るわ、1週間に2,3件は何かしらのJob Opportunityが流れている様子。

今のところ自分は様子見だが、そろそろ身の回りも落ち着いてきたので、
何かしらのHands-on PJに参加したい。

2015年8月28日金曜日

導入コア授業

授業開始から約1が月間は所謂導入期間としての特別授業が設定されている。
基本的には「リーダーシップ授業」と呼ばれる科目である。


その一つとしてUnderstanding of General Managementがある
授業開始直後に行われる導入系授業で、いかにもMBAらしいケーススタディからGMを学ぶ内容。
授業は計6回あり、それぞれHondaApple、ピープルエクスプレスエアライン(格安航空会社-2回分)AMEXThe Body Shopだった。
(過去の先輩方のブログを拝見する限り、ここ45年はケース不変の模様)
半分はHBSのケース、1回(格安航空会社の会)はグループワークによる、経営シミュレーション。残り2回がLBSオリジナルのケース。

予想していた事だが、授業で発言するのは中々困難。
英語の理解力(スピード)も去ることながら、発言のカルチャーが日本とは大きく異なる。
日本語の授業では、教授が質問を投げかけてから5秒程度は通常間が空く(=考える時間がある)と思うが、ここではそもそも質問を投げる前から大量に手が挙がっている・・・何を言うつもりなのだろう。
また質問を完全に理解できるのは、大抵23人の学生が応え終わった後。
当然その頃には手ごろなブレストが終わっているので、結局発言できず・・・というパターンに陥る。

ブレストも圧巻。
80人もの世界各国のエリートが集まっているので当たり前なのかもしれないが、
「よくそんな事思いつくな」という発言が多く見られる。

本授業は特段、発言によるClass Participationが計られる訳ではないので、別に構わないのだが、
やっぱり負けてられない。
何とか1つの授業に最低1回は発言する様に努めた。

そうなると、アドバンテージをつけるには事前の綿密な予習が必要になる。いかにも日本人的だけど・・・。
1つのケースが大よそ20ページ、多いときは40ページ程度なので、これらに目を通して要点を纏めるだけで、3時間程度は必要になる。

授業の内容自体は、導入編という事もあり比較的ベーシックだが、毎回ケースの裏側にある
普遍的なテーマや二項対立があり、(Amexであれば「LeadershipManagerの相違点:アメックスのハービー(元CEO)は、どちらかというとマイクロマネジメントにフォーカスしてTurnaroundでは成功したけれど、Innovativeなカリスマ性に関してはどうだろう?」)
これを読み落として勝手に議論の妄想を膨らませると、あさっての方向に行ってしまう。
そういった点、大抵の授業では教授が最後は上手く(誘導で?)テーマを纏めるのだが、
LBSは比較的年齢層が高いこともあり、30代後半の元ターンアラウンドマネージャーや、
元スタートアップのCEOなんかは「そんなに綺麗ごとやフレームワークで、本物のビジネスは纏まらない!」と、教授に食って掛かったりする。

ケースそのものも去ることながら、クラスメイト一人ひとりの発言や経験が含蓄に富んでいて非常に面白い。


・・・とは言え、中々スムーズに頭に入ってこないのが当面の課題。

2015年8月17日月曜日

オリエンテーション開始

いよいよ本授業が始まる。
今日からしばらくはオリエンテーション。
LBSのホールでは400人全員収容できない為?この日だけはCityにあるOld Billingsgate Marketという、
イベントスペース(本当は歴史ある重要建築物らしい)にて入学式が行われた。

最初に本年入学の学生の簡単なブリーフィングスライドが流れる。
全体では418人の入学、集まった国籍は約70。内訳はヨーロッパが25%強、アジアが23%強、北米が16%、南米が16%、アフリカ3%という流れ。

国別に名前が呼ばれ、該当する学生が立たされて拍手が送られた。
その様子がまるでオリンピックの開会式さながらのスケール感で、鳥肌が立った。



オリエンテーションに先立って、先日発表されたStudy Groupのメンバーと顔合わせの為、近くのカフェに集まった。
うちのグループメンバーの出身国はUSUK、ドイツ、ロシア、オーストラリア+自分。
確かに国はDiverseだが、比較的欧米に固まっている。
ただ、年齢や職業、またGMATのスコアも考慮して「均等に」割り当てているらしく、
他のチームには南米、インド、アフリカ出身者も入り混じっている。

ドイツ、ロシアの2人についても直近は米国で働いていたらしく・・・つまり皆、英語はネイティブ。
取り残されないように頑張らねば。

2015年8月5日水曜日

ロンドンの食事について

「ロンドンの食事は最悪」、「高くてマズい」、「味がしない」・・・等々、
散々な前評判でしたが、今のところ個人的には満足しています。

到着から2週間、幸い宿泊場所に電子レンジが付いている事もあり、
外食することもあれば、スーパーで購入したチルド食品を食べて飢えを凌いでいます。

個人的な印象としては、UKに来たからと言って毎日イギリス料理?を食べる訳では無いので、
かつロンドンにはあらゆる食事(=あらゆる人種)が揃っているので、
比較的好みに合わせて食べ物を変えられるのでは無いかな、と思っています。

マイブームはSainsburyで売っている、チルドのインド料理。
「チキンティッカ」とか「チキンマサラ」等々、日本でも聞きなれた名前ですが、
要はチキン入りカレーのようなもの。












移民のインド人が多く食べているだけあって、味やスパイスに妥協はありません。美味しい!!
しかもこれであれば、2つで£4くらいまで値段も下がります。
レストランで同じもの食べたら、軽く£10(≒2,000円)くらいまで行っちゃうだろうな・・・

その他のマイブームは、レバノン料理。
今泊まっている寮の周りにもいくつかあるのですが、結構おいしいです。

←こちらはShawarmaという、ケバブ?のようなものをライスに乗せた一皿。ラムとチキンの盛り合わせ、非常に美味でした。












こちらは、ラム肉のハンバーグのようなもの→
その上に、オリーブオイルで痛めた
色とりどりの野菜が載っています。














当面、飽きるまでは飢えずにすみそうです。

2015年8月3日月曜日

短期入寮

London到着して早くも1週間強が経過。
徐々にLBS同期も到着しているようで、心強い限り。

セットアップについても、携帯開通、銀行口座開設(というより事前に開設済。カード受け取りのみ)までは上手く行ったのだが、住居確定に案外時間がかかっている。

渡航翌日に、計15件くらい物件内覧するも、どれも甲乙つけ難く。
その後、3件に絞り2度目の内覧。1週間後にオファーを出したのだが、第一希望の物件がタッチの差で他に取られ、第2希望の物件に。

今日は2度目の宿移動。今日からLBSが加盟しているUniversity of Londonの寮の一つ、Lilian Penson Hallに移る。
11時に近くのホテルをチェックアウト、ガラガラとクソ重いスーツケース×2+バックアップをヒイヒイ言いながら運ぶ。やっとの思いでフロントに付いたが、「チェックインは14時から」と冷たく言い放たれる。さすが学生寮。

午後、無事入寮。
決して広くは無いが、十分に「住める」部屋だと思います。
共有スペースに電子レンジやら、給湯器やらもあるので、スーパーでチルド食品買ってきて食べるのも可能。



廊下で色々な人とすれ違ったが、不思議な事に気付く。
・・・ん?ここ学生寮じゃないのか?ずいぶんと年配の人が多い気がする。

後から聞いた話では、ちょうど今夏休み期間で、学生が少ないので、一般旅行者向けに?部屋を貸しているらしい。
確かに場所自体はPaddingtonの目の前ですごく便利だし、
何よりも一泊当たりGBP50程度と(ロンドンにしては)格安。


ロンドンで安宿を探している方は一度試してみては?